2007年5月20日発行 1979年吉川英治文学賞受賞。 序章 著者は、野口英世が黄熱病の血清を求めて講演に訪れたメキシコシティに空路で入り、野口英世の講演を当時きいたヴィラヌエヴァ氏宅を訪れる。野口英世はニューヨークからメリダまでの汽車旅の1週間でスペイン語をマスターしてスペイン語で講演をしてくれた、現在の国立病院の前に野口の銅像があるが病院移転と共に銅像も移すかもしれない、しかしヴィラヌエヴァ氏は野口が夜も寝ずに研究に打ち込んでいたこの場所を追い出してはいけない、だから銅像の移転に反対している等野口のことを熱く語るのを聞いていた。メリダに入る前に著者はロスでプレセット女史への取材を試み、日…