◆なぜ年をとると病気が増えるのか どうして年をとると病気にかかりやすくなるのでしょうか。 それには、「生き物は、自分の遺伝子を後世に残すことを最優先する」という事象が絡んできます。 実際、私たちの体には、子孫を残すまでは確実に生き延びられるように何重にもわたってバックアップ機構が備わっています。 ところが、幼少期の病気を乗り越えるために良かれと思って備わっていた体の仕組みが、40、50と年をとってきたときには仇となり、逆に体に悪さをしてしまうことが往々にしてあるのです。 これは「拮抗的多面発現仮説」とよばれ、老化を説明する有力な理論のひとつになっています。 拮抗とは力が等しい勢力が互いに張り合…