ロンゴスによる小説『ダフニスとクロエー』(ロンゴス著、松平千秋訳、岩波書店、1991)をご紹介します。 小説か古典か迷うとこなのでカテゴリー両方つけとこ 原著"Δάφνις καὶ Χλόη"は紀元後2〜3世紀に成立した、4巻からなる長編小説。ギリシャ語の大衆小説で、今もほぼ欠落なく残っている数少ないもののうちのひとつです。作者「ロンゴス」なる人物のことは、名前以外ほぼ何もわかっていないとのこと。 内容は「作者がレスボスで狩をしているときに見つけた見事な絵をもとに書き上げた、エロースとニンフ、そしてパーン、また恋をするすべての人に捧げる小説」というオシャレな体で書かれた、レスボス島のミュティレ…