前回書いた、モネとルノワールが追及した「筆触分割」という技法についての続きです。 これは「色彩分割」や「視覚混合」などとも言われています。 これは、葉っぱを描くときに緑を塗るのではなく青と黄色を隣同士に塗って遠巻きに眺めることで眼が錯覚を起こして緑っぽく見える。というもの。 なぜこんなことをするかというと、基本的に絵具の色を混ぜると彩度が下がって色が濁って暗っぽく見えます。そうすると作品全体が暗めになってしまいます。 モネやルノワールはより自然の明るい光を表現するためにはどうするかを試行錯誤しました。そしてなるべく色を混ぜずに単色でキャンバスにそれぞれ色を乗せることで眼の錯覚を利用して、朝や昼…