強大な政敵との一騎打ちが生んだ深い敬意 今日、衆議院本会議で野田元総理による安倍元総理の追悼演説が行われた。、当初はテレビニュースで断片的に知ればいいと思っていたのだが、感じるところがあって全文を探して読んでみることにした。 見事な演説だった、と思っている。 特に、中盤以降に展開された因縁の政敵に対する敬意溢れる言葉には、強大な力をもつ敵と一世一代の闘いを繰り広げた者だけが体感できる感情が込められていた。 政治であれ戦争であれ、勝者には多くの名言が残されている。たとえば「敵ながらあっぱれ」というような言葉である。それに対して敗者には「敗軍の将は兵を語らず」というような敗者の態度を諫める言葉がほ…