問一:三人称限定視点を素早く切り替えること。600-1200文字の短い語り。練習問題⑦で作った小品のひとつを用いてもよいし、同種の新しい情景を作り上げてもよい。同じ活動や出来事の関係者が数人必要。 複数のさまざまな視点人物(語り手を含む)を用いて三人称限定で、進行中に切り替えながら物語を綴ること。 空白の挿入、セクション開始時に括弧入りの名を付すことなど好きな手法を使って、切り替え時に目印をつけること。 「水を汲みにいこう」 ネムの言葉はいつもどおり唐突だった。バケツの柄に細い指をかけて、自分の思いつきに満足するように薄く微笑む。彼女の手のなかで揺れるブリキのバケツは、賛成を示すように小気味よ…