何を隠そう、大きな声では言えないが私は「九州王朝」信奉者である。日本古代史に興味を持って〇十年、新刊にもできるだけ目を通しているが何といっても昔の本を引っ張り出しての再読が多くなる。そんな中で、ダントツの再読率を誇るのがこの本の著者、古田 武彦先生である。お会いしたこともない、講演会にすら行ったこともない私が日本古代史で唯一、先生と呼びたい方、それが古田 武彦先生である。読むたびに、めくるたびにノックアウトされる。それはそれは凄いものだ。 歴史学界で名高い「郡評論争」のことは知っているかな。大化改新の詔発令の646年(大化2)から大宝令制定の701年(大宝1)までの間の地方行政組織が《日本書紀…