はしご酒(Aくんのアトリエ) その六百と三十一 「アッ オオキナカブ!」 「あっ、おおきなかぶ!」 本棚の片隅で、あまりにも「そっとしておいて」感まみれであったものだから、全くもって気付けなかった、あの、泣く子も黙る福音館の名絵本だ。 「おおきなかぶ、ですね」 「あ~。以前、授業で使ったから」 「授業で、ですか」 「その絵本をそのまま使ったわけじゃないけれど、ソコに、音楽やら、ちょっとした遊びやらゲームやら体操やら、を、グチャグチャッと絡めて、より立体的に絵本の世界を体験、って感じ。ま、それなりに、ワ~ワ~盛り上がってはいたけど」 楽しそう。 「全然関係ないが、その、おおきなかぶ、で、思い出し…