二・ニ六事件から83年目の2月26日がやってきました。 近ごろ思うのは、あの出来事は軍部独裁化への引き鉄や大東亜戦争への誘導要因ではなく、戦後日本の姿を方向づけた官僚性の原点だったのではないかということです。 二・二六事件の本質とは、軍部クーデターを逆手に取った「天皇制官僚システム」の意図せざる「カウンター・クーデタ」ではなかったのだろうか?という疑問です。 戦前における日本の立憲君主制とは名ばかりで実態は天皇制国家でした。その仕組みは、天皇が為政者であるにもかかわらずその結果責任を曖昧にするという最終責任不在のシステムでありました。そして最終責任の分散による天皇すなわち「玉」イコール「國體」…