柄谷行人著
講談社文芸文庫 ISBN:4061960180
何かが私たちに自然なもの、自明なものと感じられるとき、それがじつは自然なものでも自明なものでもなかったことが忘れられる。文学と、それに結びつけられている様々な観念がそうしたものであり、そして「起源」という観念さえもそうである。テクストを読み、それを語る言葉を鍛え直そうと考えるなら、「もう一つの文学史として読まれることを拒否する」という本書を通過することは不可欠である。
山田広昭
http://www.utp.or.jp/bulletin/up0404/26.html