●歌は、「明日香川七瀬の淀に住む鳥も心あれこそ波立てざらめ 」である。 飛鳥稲淵宮殿跡万葉歌碑(作者未詳) ●歌碑は、奈良県高市郡明日香村 飛鳥稲淵宮殿跡にある。 ●歌をみていこう ◆明日香川 七瀬之不行尓 住鳥毛 意有社 波不立目 (作者未詳 巻七 一三六六) ≪書き下し≫明日香川七瀬(ななせ)の淀(よど)に棲(す)む鳥も心あれこれ波立ざらめ (訳)明日香川の七瀬の淀に棲む鳥すらも、思いやりがあればこそ、波をたてないでいるのであろう、なのに。(伊藤 博 著 「万葉集 二」 角川ソフィア文庫より) (注)ざらめ<ざらむ 分類連語 ①〔「む」が意志の場合〕…まい。 ②〔「む」が推量の場合〕……な…