曰く言い難い微妙なフレーズで彩られた鋸山の山頂標識。 鋸山は、千葉県富津市と安房郡鋸南町に跨る標高329.5メートルの山である。かつては「房州石」と呼ばれる石材の石切場として栄え、大量の石が切り出されたことにより、山頂付近がノコギリの刃のようにギザギザした形になったことが、その名前の由来だと言われている。 さて、私がこの鋸山を訪れることになったのは、鋸山の存在以前に「久里浜ー浜金谷間」を結ぶ東京湾フェリーに乗ってみたかった、という実に安直な動機からであった。フェリーに乗るついでに、どこか面白そうな観光スポットはないかと調べた結果、初めてこの鋸山の存在を知ったのである。 フェリーの船室にはテレビ…