東京国立博物館で行われている、「春夏秋冬/フォーシーズンズ 乃木坂46」を見に行ってきた。あまり行くつもりはなかったのだが、バレエ「かぐや姫」を見に上野に行く用事があったので、ついでに行ってみることにした。 しかし、これが非常によかった。何が良かったかって、コンセプトがとても面白かった。「日本美術に描かれた花、それはわたし。花は誰かの添えものではない」というキャッチフレーズからは想像できなかった、深い世界が広がっていた。 乃木坂46の9人のアイドルがそれぞれ花に擬えられている。これ自体も『源氏物語』の花の比喩に似たものなのであるが、もっと本質的な、日本美術が描こうとしてきたものを内容面でも、形…