鞍馬山と言えば、天狗が連想される。大佛次郎の伝記小説「鞍馬天狗」は、かつてはなんども映像化されていた。この山は霊峰であって、実に峻嶮。天狗が住んでいてもおかしくない風情である。 鞍馬駅前の天狗のオブジェ 仁王門の奥の普明殿から、本堂とは別の峰にある多宝塔まで、ケーブルカーが運行している。このケーブルカー、正式名称は鞍馬山鋼索鉄道(*1)という。片道200円、総営業キロ0.2kmの日本最短の鉄道事業である。車窓から周辺の山並みを見られるのだが、わずか2分で終わってしまう。標高差は89m。 乗り物好きの僕としては、一回乗りたかったので満足。そしてその後は本堂に向けてゆっくり登っていく。最初に見たの…