「一首鑑賞」の注意書きです。 yuifall.hatenablog.com 7.発音をせぬKの文字 ナイフもておのがいのちを裁ちし男よ (本田一弘) 砂子屋書房「一首鑑賞」で三井修が紹介していた歌です。 sunagoya.com この歌で連想される「男」って、たった一人じゃないでしょうか。襖に血を迸らせて死んでいた、「K」です。夏目漱石の『こころ』です。「発音をせぬKの文字」というのは、knifeの「K」のことかと思います。鑑賞文には、 男の自殺の理由はこの作品では説明されていないが、深い事情があったのであろう。「脱落」にしろ「不要」にしろ、「発音をしないKの文字」はその男の人生の比喩のように…