「幸福」感の薄くなった結婚制度のゆくえ 戦後の20世紀、結婚や自由恋愛の考え方は、どのように変わってきたのでしょう。 ● 戦後から1960年代 戦後民主主義が普及していくなかで、「見合い」結婚を否定し「恋愛」結婚に憧れる流れに大きく変わっていきました。 当然、恋愛成就の姿として「結婚願望」は男女とも非常に大きかったと言われます。 その現実的背景は女性の社会進出の拡大と考えられます。 1960年代の、次のような高度成長期のエピソードは、家(=親)や男性に従属する結婚のあり方を決定的に変更させる経過を浮き彫りにしています。 戦後、古い家庭の秩序が崩れることによって、家庭の中での老人の居場所が失われ…