日本にある文学賞の1つ。中短編の作品を対象とした公募の文学賞である。財団法人日本文学振興会が主催している。当初は推理小説と歴史・時代小説を対象にしていたが、2003年からは良質のエンターテイメント小説も対象に広げた。推理小説や歴史小説など幅広い作品を世に残した松本清張の業績を記念して1994年から賞が実施されている。
はじめましての作家さん。職場で観ていたブランチの本コーナーで紹介されていて、 興味を惹かれて借りてみました。第31回松本清張賞受賞作だそうな。帯見たら、 森見さんや米澤さんが絶賛されているので、俄然期待が高まりました。 ・・・が。う、うーむ。ストリートアートに興味があるかないかで、評価が分かれる 作品って感じだなぁと思いました。私自身はというと・・・まーったく、興味が ございません。むしろ、公共のものに落書きをするって行為自体、正直に云って、 個人的には受け入れがたいものを感じている方の人間でして。バンクシーとか、 ああいうところまで行ったら、そりゃアートって思えるけどもさ。飾り文字どどーん、…
日常の謎な事件を解決するのは、「それぞれの専門性」を持つ七人の素人探偵。「推定脅威」で松本清張賞を受賞した著者が届けてくれる軽いノリのミステリーが面白い。ミステリー作家の高沢のりおの周囲に、「謎」に満ちた事件が起きる。まずはご当人。美少女系アニメが大好きな高沢のりおが、自宅で何者かに殴られ、血を流して倒れていた。気絶しているだけ。軽いノリだから全編死人は出ない。その日、相談があるといって呼び出されていたデザイナーの倉崎や、ワイン評論家の鷺宮、編集者の小野寺らが、この「小説家殴打事件」の謎を解く。謎が解けてみると、高沢のりおのアニメオタクぶりには噴き出して鼻水が出る。そして、映像作家深川隆哉が仕…
万事快調:波木銅著のレビューです。 ☞読書ポイント 松本清張賞の作品を読んでみたい人。若い作家の作品。テンポの良い文章、突っ込みどころはあるけれど、とにかく、ぶっ飛んだ作品を読みたいって気分の時に向く。内容より作品のノリがすごい。 万事快調〈オール・グリーンズ〉 (文春e-book) 作者:波木 銅 文藝春秋 Amazon 万事快調って思っているのはあなたたちだけ? なーんか厄介な小説と関わっちまったな!って、途中で何度も思ったものだ。そして、もうこの辺で脱落しようかなと、何度も思ったものだ。それでも、来る日も来る日も、少しずつ読み続けたのは、たくさんの人たちの「面白かった」という感想を目にし…