東京から東に4100キロ。北太平洋中部に位置するミッドウェー島は、1年中気温が暖かく湿度が高い海洋性気候の島である。毎年約200万もの海鳥や渡り鳥が巣作りのために同島を訪れ、特に11~7月にかけてはアホウドリの一種であるコアホウドリとクロアシアホウドリが多く飛来。冬にかけてタマゴを生み、ふ化させ、夏ごろに巣立っていくそうだ。絶滅危惧種のハワイアンモンクアザラシ、アオウミガメ、ハシナガイルカなどさまざまな海洋生物も、同島付近で多く確認されているという。 そんな自然豊かな海域で血みどろの戦いが繰り広げられたのは今から80年前の6月のこと。太平洋戦争のターニングポイントとして知られる「ミッドウェー海…