《Ⅲハノーヴァー朝④》 前回ジョージ2世の子女が音楽演奏をしている絵画を引用しましたが、その絵を見る限り、兄と姉妹は仲睦ましく合奏しているように見えますが、実はこの兄妹は仲が悪かったらしいのです。中央でチェロを弾いている兄の王太子(プリンス・オブ・ウェールズ)フレデリックは、両親ともしっくりしない関係で、それは、幼少から両親がロンドンに移っても、自分だけはハノーヴァーに留め置かれて、7歳から23歳まで両親と離れて育った環境によるものが大きかったでしょう。最も肉親同士が仲の悪いのは、ジョージ1世と父親のジョージ・オーガスタス(後のジョージ2世)の関係がうまくいかなかったことがそもそもの遠因でしょ…