福田復彦 仕事で間違いを犯した場合、メキシコ人はそれを正直に伝えないと批判する日本人がいます。しかし日本人でも素直にまた正直にそれを告白する勇気のある人はあまり多くいないのではないかと思います。 メキシコ人の場合、問題を起こした時は、漠然とした第三者への責任転嫁がよく見られます。具体的な人名を上司などに告げることはまずありません。それは仲間を「チクる」ことになるからです。また仲間割れの原因となり、チクったことが仲間に知られると、友人を会社に売った卑怯者と看做され仲間外れにされる恐れです。彼らが優先するのは仕事より快適な作業環境や人間関係なのです。 もう一つは、問題解決の態度より自分の責任回避に…