渡島半島日本海側の上ノ国勝山館跡(国指定史跡)です。ここは松前氏の祖、武田信広が15世紀後半に築城した山城で、16世紀末に城の役割を終えました。上ノ国町教育委員会の継続的発掘調査により、その全体像が明らかになりました。発掘調査では掘立柱建物跡、竪穴建物跡、堀、土塁、柵などの遺構の他、多数の陶磁器類、鉄製・銅製の武具や宗教具、工具類、骨角器など、多様な遺物が出土しました。これらの出土遺物は、夷王山近くの勝山館ガイダンス施設で見学することができます。中世の蝦夷地を知る上で、重要な城館の一つです。 上ノ国勝山館と夷王山遠望(洲崎館から) 円錐形の夷王山と、その左下中腹に見える平坦部が勝山館の跡です。…