心不可得の巻は前回で終わり。 心不可得というのは「心というものは捕まえることができない」というようなことだろう。 では「心」って何だろう?ということになる。 自分の外に「もの」があって、自分の中に「心」があるということではないと思っている。 今この瞬間に一生懸命行動している状態、自分が現実の世界の中と取っ組み合っている状態、それが「心」というものなんだと思っている。 「心」というのは悠長に頭の中で考えるものじゃない。「心」というものだけが存在するということはない。そう考えている。 仏教は人間が現実の世界で生きていく方法を教えるものだと思っている。そしてそれは坐禅して大宇宙の真実・真理と一体とな…