自分にはどうやら物質的な欲が少ないみたいだ、ということに気づくには時間がかかります。欲しいかどうかはさておき、いつか欲しくなった時のために得られるようにしておくに越したことはないと考える人が多いのでね。ましてや子どもとなれば、物質的な欲というものがわからなかったりします。精神的な欲と区別がつかない。モノが欲しかったんじゃなくて気にして欲しかった。わたしもこの物語の主人公のように、そこでよく混乱していたな。今もそうじゃないかと思うことがたまにあります。 少し、わたしが子どもの頃の話をします。「東京ディズニーランド」の設立と「おしん」の放映が同じ1983年。まだ小学生で自分の価値観など見当もつかな…