日蓮について続けます。 幼名を「善日麿」と言っていた日蓮は、道善房の下で15歳で得度して「是聖房蓮長」と名乗ります。清澄寺にある一切経を読みつくし、その後、鎌倉を訪問し遊学したと言います。 ◆青年修学時の日蓮 昨日の記事では「虚空蔵菩薩への願い」について書きましたが、日蓮宗系では日蓮を仏菩薩の様に捉え、この虚空蔵菩薩から得た「宝珠」という暗喩から、日蓮をまるで悟りを得た事の様に考えて、日蓮は既にその段階で自解仏乗(すでに悟りを得)の人の様に捉える向きもありますが、実は青年時代の日蓮は様々な悩みと思索を来りかえしていた様に思えます。 恐らく師匠の道善房から、この日蓮の抱える悩みを解決するヒント(…