「数学と本」というのは、届いたばかりの岩波「図書」11月号に掲載の エッセイで、書いたのは、数学者 河東泰之さんです。 本はともかくとして、数学というのは、当方から縁遠い世界でありまして、数 学者の本なんて、ほとんど読んだこともなしです。そのなかですこし近しく感じ ているのは、森毅さんですが、それは数学者というよりも、次のことで。 松田哲夫さんの「編集を愛して」から引用です。 「新しい文学全集の編者に『もう一人』と僕が言うと、『森毅さん』と、安野か ら意外な名前があがったのだ。最初は『文学全集の編者に数学者?』と ビックリした。でも、安野の炯眼は見事だった。なぜなら、森の知識の豊かさ には、い…