今回は学而篇の第七章を扱います。現代語訳は注疏と合わした訳を心がけましたが、根本先生の『論語講義』に全く異なる解釈が書かれていたので、最後<補説>にて紹介したいと思います。赤字は阮元による校勘です。 <原文> 子夏曰賢賢易色 <訓読> 子夏曰く賢を賢として色に易へ、 <現代語訳> 子夏が述べた、「美人を好むように有徳の人物を好み <原文> 孔曰子夏弟子卜商也 <訓読> 孔曰く、子夏は弟子の卜商なり。 <現代語訳> 孔安国が言うには、「子夏は孔子の弟子の卜商である。 <原文> 言以好色之心好賢則善 <訓読> 言ふこころは、好色の心を以て賢を好めば則ち善なり、と。 <現代語訳> 言うこころは、美人…