自分には子どもの頃から、夢想癖があった。 我が家にテレビが入ったのは小2の時だ。力道山や長嶋が活躍した頃だ。四ツ谷怪談の番組があり、怖くてたまらなかった。あの時流れていた笛(尺八?)のメロディーは今でも思い出す。丸い白黒のブラウン管の画面の中で、力道山がブラッシーに噛まれ血マルケになった。それを見ていたおばあさんがショック死する出来事があった。みんな想像力が豊かなのだ。 漫画雑誌が好きで、貸本屋に行って借りた。本誌は10円で、付録は5円だった。自分は付録しか借りられなかった。鉄腕アトムや鉄人28号、ゼロ戦レッド、紫電改のタカも大好きだった。早く続きが見たいと、お手伝いをして小遣いをためた。学校…