「天狗温泉 浅間山荘」に源泉が復活したのは1995年(平成7年)。1972年(昭和47年)2月に起きた「あさま山荘事件」と同じ名前の宿。平仮名と漢字で同じ長野県だが別。間違えて突入する湯客も多そうだ。歴史は浅いが日本屈指の名湯がある。泉質は「単純鉄冷鉱泉」で特殊成分を含む単純温泉。鉄(Ⅱ)イオンおよび鉄(Ⅲ)イオンの総量が20mg/kg 以上あり、鉄の量が5mg以上あると褐色に濁る。色がつくのは鉄(Ⅱ)の影響で、鉄(Ⅱ)は色に出ない(酸化すると鉄(Ⅱ)になる)。鉄鉱成分が豊富に含まれた赤褐色は赤ワインのピノ・ノワールのような雅趣がある。訪れたのは新しい元号が発表される前の平成最後の冬。2019…