海は誰のものか(その2)です。今回もあっさりと調べた海の歴史を忘れないうちにメモします。 中世ヨーロッパでは、海は空気や光や流水と同じように、普遍的に存在する天与のもの、すなわち万民共有物と解釈されていました。なにかふわふわとした解釈ですね。しかし、海の広さやその先にある陸地が想像できない時代であれば、そう考えるのも不思議ではありません。 その後航海術が進歩し、海の向こうに大陸や島々があることがわかると、ふわふわとしたルールでは立ち行かなくなります。そうした背景を持ちつつ、15世紀になると大航海時代に突入します。 その先鞭をつけたのがポルトガルとスペインです。イベリア半島にある両国は、地中海の…