明治大学教授、齋藤孝さんの著書「『深みのある人』がやっていること」(朝日新書 2023年)を拝読しました。冒険家、植村直己さんの顔写真のことから始まり、その笑顔を見て彼こそが「深みのある人」だと述べられています。 フードですっぽりと覆った中に、日焼けまたは凍傷で黒くただれた顔。そこが厳しい環境下であることは、すぐわかります。しかしその表情は満面の笑顔で、充実感と幸福感にあふれている。 年齢を重ねるにつれ、体力や記憶力が低下したり、ITの急速な発展について行けなくなったりします。けれども、加齢によって得難いものが得られる、それが「深み」だと、著者は説きます。 最近、「タイパ(タイム・パフォーマン…