柳田國男を読む 表紙 柳田國男を読む千葉徳爾 著東京堂出版 発行1991年6月28日 初版発行とかく世間では難解とか要領を得ぬとか、あるいは結論がないなどと評されている柳田國男の書いたものを、なるべく読みやすく説明してみようという目的の本です。p1柳田の文章の多くは、事実の記載と自らの推論を叙述するに止まって、結論を差し控えているために、今日の知識と状況をふまえて考えると、かえって意外な着想の妙と新たな展開の端緒とを、その行間に見出だすことが稀ではない。少なくとも思考すべき何かの問題を抱えている者にとっては、意想外の貴重なヒントが得られよう。p2柳田は自分の文字使いにはかなりこだわるところがあ…