この本が紹介できるのは喜びです。 読んでいる間はずっと旅をしているようでした。 本の著者と、セイと。 セイとは、清少納言のこと。 まるでロードムービーを見ているような自伝紀行文学です。 読み終えて、旅を終えたみたいに、ちょっとほっこりして、 著者がたどりついた場所、その景色を想像して、 さびしくて、またこの本の世界に戻りたいと思える、 そんな読後感でした。 清少納言を求めて、フィンランドから京都へ 原書のタイトルは『枕草子』の章段から引用された 『胸がときめくもの』(「こころときめきするもの」?) だそうです。 ふさわしいタイトルです。 著者のミア・カンキマキという人は、 フィンランドの作家で…