ある日、実家に電話をしたら、母が"煉獄さんの女"になっていた。 何気なく、「最近、映画見た?」と聞いただけなのだ。 なのに、返ってきた答えは、 「『鬼滅の刃』見たよ! もう14回かなあ。すっごくいいのよ~。煉獄さんがもう、カッコよくてカッコよくて!」。 えっえっえっ? 14回? 「うんうん、特典とかもあるしね!」 いや、そういうことではなく。 今年の春先のことであった。 母は漫画やアニメに抵抗がないほうではある。 が、それだけ。 「おもしろい」とすすめられればちょっと見る、ぐらいのもの。 二次元のフィクション*1に、推したり萌えたり燃えたりハマったりは、今まで一度だってなかった。 ただ、ハマる…