江戸時代には、「寒の入り」に 堅いものを食べる習わしがありました。 これを「寒固」(かんがため)と言います。 江戸時代の文化3(1806)年に発行された 歳時記『改正月令博物筌』 (かいせいげつれいはくぶつせん)には、 「寒の入りにあづきを喰へば、 寒気にあたらず」とあり、 「寒の入り」に小豆を食べる 習わしがあったことが分かります。 御所でも、 「寒の入り」に小豆餅を食べると、 病気にならないとして、 「寒の入り」のお昼食の前に、 「煮冷や水」(にひやみず)と言って、 お皿に盛られた黒餡餅と、 小豆とにんにくのみじん切りを それぞれ猪口に入れたものに、 一回沸騰させてから冷ました水を 両陛下…