元禄7年7月17日。明け方前、大雨であったが、半時ばかりして止む。夜が明けて乾(北西)の方角に雲が流れ、風が吹き、雨が降る。正午から風が強く吹き始め、豪雨となる。未3点(午後2時前)には暴風となる。壊れたところが多く、所々で大木も折れる。大通りでは板が飛び、茅が翻る。鈴木平次左衛門などは転倒する。申2刻(午後3時過ぎ)にはおさまる。この間、火事だと大騒ぎになるが、どこかはわからず。熱田の海では漁師ひとりが溺れる。その他にも船が壊れ、辛うじて逃げ出せた者も多かった。この死体を探そうと多くの者が海に出て3日ほど探すが、見つけることはできなかった。また鮑を採っていた者もひとり死ぬ。この強風の中、公は…