リチャード・ドーキンスは、ニコ・ティンバーゲンの弟子だった。ニコ・ティンバーゲンは、生得的行動、すなわち、生まれながらにしてちゃんと知っている行動、を研究していた。生まれながらにしてちゃんと知っている、とは、遺伝子がその行動を記憶している、とも言える。遺伝子なので、親から子に伝わる。でも、行動の中には、子から親にも伝わるものがある。親が子の真似をするのである。この場合の要素をリチャード・ドーキンスは、「利己的な遺伝子」の中で、ミーム(meme)と名付け、遺伝子(gene)と対比していました。ミームは真似ることで伝わっていく。そして、これは、生まれた後に、誰かから教えられて、初めてできるようにな…