物思ふに 立ち舞ふべくも あらぬ身の 袖うち振りし 心知りきや 青海波の舞の後🌊藤壺の宮に by 源氏の君🌿 〜物思いにかられて とても舞うことなどできそうにもない私が、 それでも貴女にご覧に入れるために 袖を振りながら舞いました。 私の心の内を分かってくださいましたか 【第7帖 紅葉賀】 翌朝源氏は藤壺の宮へ手紙を送った。 「どう御覧くださいましたか。苦しい思いに心を乱しながらでした。 物思ふに 立ち舞ふべくも あらぬ身の 袖うち振りし 心知りきや 失礼をお許しください。」 とあった。 目にくらむほど美しかった昨日の舞を 無視することがおできにならなかったのか、 宮はお書きになった。 から人…