旅行をしたとき、行く先々の地域の歴史を調べて当時のことに思いを馳せるのが好きだ。 関東を旅行すると、上杉氏の名前がよく出てくる。それも山内上杉氏とか、扇谷上杉氏とか、犬懸上杉氏とか。有名な上杉謙信は、越後守護の上杉氏の家宰(守護代)だった長尾家が下剋上で上杉氏を乗っ取った子孫である。 先日図書館で「山内上杉氏と扇谷上杉氏」木下聡著を見つけた。以前から区別できず、気になっていたので、早速借りて読んでみた。 鎌倉幕府時代、もともとは京都で公家四条家の下で働いていたが、1252年、宗尊親王が鎌倉6代将軍になるために関東に下向する時に上杉重房が供奉し、そこで関東の足利氏と関係を持つようになった。それが…