著者は服藤恵三さん。服藤さんは、警視庁科学捜査官第1号となり、日本の科学捜査の基礎を築いた人物である。 本書では有名な事件がたくさん載っている。私が高校生から大学生の頃で、連日テレビで大騒ぎしていたのを思い出す。地下鉄サリン事件(1995)、和歌山毒物混入カレー事件(1998)、アジ化ナトリウム混入事件(1998)、ルーシー・ブラックマン失踪事件(2000)、新宿歌舞伎町雑居ビル火災事件(2001)などなど。 もし服藤さんがいなければ、解決までに時間がかかったり、今でも未解決のままだったりしたのではないかと思うほど、服藤さんご自身の活躍ぶりがこれでもかと描かれている。大変面白い一冊なのだが、和…