足利義政晩年の邸宅・東山殿の東求堂(持仏堂)内部の襖に描かれた襖絵。足利将軍家の御用絵師・狩野正信によって制作された。将軍の側近でもあった禅僧・亀泉集証の日記『蔭涼軒日録』に完成までの経緯が詳しく記されている。 東山殿の造営と持仏堂襖絵の制作開始 完成までの過程 筆様制作 参考文献 東山殿の造営と持仏堂襖絵の制作開始 東山殿の造営は文明十四年(1482)にはじまり、義政が死去する延徳二年(1490)まで続けられた。文明十五年(1483)に常御所が完成し、六月二十七日に義政はここに移っている。 文明十七年(1485)十月二十四日、阿弥陀仏を安置する持仏堂の襖十枚が制作されることになった。画題とし…