オタール・イオセリアーニ(Otar Iosseliani)監督による1959年作の短編『珍しい花の歌(Sapovnela)』について。 ジョージアの山岳風景が映される。そこに咲いていた花が「珍しい花」という商品として温室で人工的に育てられている。温室で育てられた花が、おそらくジョージアのものではない音楽に合わせて踊るように映される。それは踊っているというより踊らされているように見える。それと対比するように、それら花を守るように自然の中で育てる男の姿が映される。その花は伝統的な刺繍模様と重ねられる。夜、不吉な予感と共に男が花と共にうめく姿が映る。そして昼、ジョージアで自生する花がおそらくジョージ…