警察庁の発表によれば、2022(令和4)年中に、認知症を原因・動機とする行方不明者は1万8,709人で、10年前(2012)年の9,607人からほぼ倍増しています。この増加は、人口の高齢化のみに起因するものでしょうか。また、介護サービスにおける認知症ケアや見守り・SOS体制などの現場の取組みとどのようにかかわっているのでしょうか。 認知症行方不明者の「早期発見率」は高い まず確認したいのは、認知症を原因・動機とする行方不明者(警察への届出受理時に届出人から申し出のあったもの)のうち、2022年では約97%(1万7,923人)は、警察または届出人等において所在が確認されています。この割合自体は、…