少し前に「きのこ会議」という短編を読み、衝撃を受けて地獄と名のつくものを読んでみました。 少女地獄 少女地獄というタイトルは一つの物語ではなく共通するテーマのようなもので、中篇小説が3つ収められています。 そのどれもが面白く、少女に振り回されることが地獄なのかと思いきや、いやいや地獄というのはそういう意味じゃない、と通底するメッセージがなんとも現代的。 この時代にすでに少女を卒業して世に出て働くことの地獄をありありと綴っています。 女車掌の運命なんてものは、往来に散らかっている紙キレよりもモットモット安っぽいものなのよ。女車掌になってみると、すぐにわかるわ。 早い話が、お百姓の娘でいると、お婿…