風そよぎ、光かがやく薄暑の季節 二十四節季では今日から『小満』の節季に入る。古来から植物が成長し繁り始める頃と言われてきた季節が到来したわけだ。梅雨に入る前に訪れる束の間の心地よさを全身で受け止めたい季節でもある。 目に見える形で植物の成長を感じる頃だが、人にたとえるなら「幼かった子が成長して一人前直前までたどり着いた」といったところだろうか。 農村では田植えの時期であり、秋まき小麦やたけのこの収穫期でもある。海のものなら、あっさりとしているが滋味深い、鱧やカツオなどが旬を迎える。 一方で、街全体が祭一色に染まる東京の下町のような場所もある。ある意味、すべてのものが活き活きと活動する時期といっ…