2月16日は、有名な土佐日記での主人公が、京に戻ってきた日である。 書き出しの『男のすなる日記というものを女もしてみんとてするなり』で始まり、『京にいりたちてうれし』の章でおわるのである。 その間、およそ55日といわれている。 大学生のとき、悪友たちとこの話しになった。 A「なあなあ、今日は土佐日記で紀貫之が京へもどってきた日だろぅ?」 B「え、土佐日記って京を立つときは有名だけど、帰ってきたときの記述ってあった?」 C「そりゃあるだろう。日記だもん」 B「だけど、反対に、日記だぜ。いちばん、三日坊主になりやすいものじゃないか。書き続けるのって、根気が要るんだから」 A「まあ、そうだけど。昔の…