ある時、宇宙人が私のもとにやってきた。まったく予期しない出来事だったので、私は途方にくれてしまった。なんで宇宙人が個人的にアパートに来たの? 疑問はつきない。 役所に相談しようかと思ったけれど宇宙人が秘密にしてくれと言うのでお人好しの私は困った。そしてとりあえず秘密にすることにした。 宇宙人は大きな黒目におちょぼ口、そして穴だけの鼻。あの宇宙人、グレイの特徴を見事に備えていた。画学生である私は興奮しっぱなしだったけど宇宙人に訊きたいことが頭の中にはち切れそうになって、口から様々な疑問が堰を切ったように飛び出した。宇宙人は意外なほどそれの一つに一つに丁寧に答えてくれた。 話すうち私はきのう画学生…