朝礼の時間。各担任の先生が、今日の活動予定を報告し会う。 「今日は、4歳児は、祠(ほこら)にお参りに行って来ます。そのあとは・・・」20代の若い先生が言う。 うちの園は、とってものどかな農村風景の中にある。園の敷地に食い込むように、”祠” があるのだ。いや、保育園の方が後から建っているのだが。 六畳間にも満たない細長い敷地が、フェンスで囲って守られている。小さな鳥居をくぐって、石畳をいくつか渡ると小さな祠がある。周囲の地面にも玉砂利が敷かれていて、傍らには一本の銀杏の大樹がそびえている。神様がいらっしゃるのだろう。 もちろん、保育園よりも、祠の方が断然、古い。保育園は別の場所から移転してきて、…