山下豊は90年代から2000年代にかけて活動し、特に作品『OSAKA』『軍艦アパート』を写真新世紀、個展、写真集などで幅広く展開していた、キャリアの長い写真家である。2016年に亡き父親の故郷である高知県・土佐清水市に移住したが、このたび再び大阪へと戻ってきた。 そして戻ってくるや、4~5月のダブル個展である。作品はどちらも約5年間の土佐清水暮らしの中で撮られたものだ。展示作品と、作家トークで語られたことを元にレポートする。