序文・文化の相違 堀口尚次 保見(ほみ)団地は、愛知県豊田市保見ヶ丘にある住宅団地。知立市の知立団地同様に外国人〈特に南米出身者〉の居住率の高い団地として知られている。 豊田市が人口増加に対応するために造成し、昭和52年頃に入居・分譲が開始され最盛期には約12,000人余りの住民を擁した。平成30年現在では団地内に住む外国籍住民は全住民の約55%にのぼり、豊田市立西保見小学校は外国人児童比率が約70%にも達する。 昭和55年代後半から、同市周辺の主に自動車関連企業へと出稼ぎに来たブラジル人が多く住むようになる。その後も増え続け、同団地はブラジル人やペルー人、ボリビア人を中心に、南米出身者が多く…