日本学術会議批判 00年代の従軍慰安婦の歴史修正問題は1998年に出版された小林よしのりの漫画「戦争論」を契機とする。研究者が発見した資料やその背景説明に対する、読まずしての否定や無視、牽強付会な史料解釈、チェリーピックでお話を作り上げる“The Facts”な人々に、どれだけ丁寧に説明しようが理解や態度変更そのものへの意欲がないらしく空振りが多かった。この立場の方々にとっては、自分がよって立つところのアイデンティティである「日本人」が、いかに揺らぎなく清廉潔白で優秀な人々であるか、ということを示す第一目的に比すれば、歴史の中で何が本当に起きたかということは、さほど重要ではなく、それどころかよ…